資格案内


「表面処理検査員の教育と認定に関するノルウェー専門協議会」

FROSIOはヨーロッパのノルウェーで発足した、主として船舶や構造物において行われる塗装の被塗面の表面処理と塗装状況を検査する検査員資格のことです。
この検査員資格はFROSIO SCHEME - for approval and certification of surface treatment inspectorsに基づき厳格な資格認定がなされています。
FROSIOはヨーロッパを中心に広く世界へ普及しており、塗装分野での国際資格として広く世界的に認知されています。
この基準により認定された検査員は、表面処理が規格などの各種要件に合致して行われているかを判断し、国際標準ISO9000シリーズに基づいた品質保証システムの一翼を担います。
検査員は塗装業者・施主・製品のサプライヤー・検査機関・その他の関係者などの様々な立場を代表することができます。

規定の講習コース(試験を含めた80時間)を修了し、試験に合格した検査員の資格には次の3段階があります。

① 検査員候補資格・Level Ⅰ
実務経験がないか、検査員資格LevelⅡに必要な経験を積んでいない者。
② 検査員資格・Level Ⅱ
2年以上の該当実務経験がある者。
③ 検査員資格・Level Ⅲ
レベルⅡの条件を満たし、さらに3年以上の該当実務経験があり、2年以上の検査業務経験の記録がある者。

船舶に関する分野では、IMO(The International Maritime Organization:国際海事機関)においてSOLAS条約の改正に伴い、バラスト水タンク塗装基準(PSPC)が定められ、2008年7月1日以降の契約船については、塗装基準に合致した塗装方法・検証システムを満足することが求められることとなりました。 この中で、塗装検査については資格を有する専門の検査員が塗装検査に当たることが関係者に求められています。FROSIOレベルⅢは要求されている資格の1つであり、資格保持検査員は世界中の様々な現場において塗装防食検査のスペシャリストとして活躍しています。

塗装検査員補助員(Assistant to the Inspector)について

造船業界では、SOLAS条約改正に伴い、強制要件として発効したPSPCが発行しましたが、検査項目の膨大さに比べ、有資格の塗装検査員の不足が明らかになってきたことから、塗装検査員を補助することができる教育された塗装検査員補助員へのニーズが高まっています。この教育では2日間の講習及び修了試験を行い、合格者には修了証が交付されています。防食、塗料、塗装、計測、国際基準等を学習し、その後、現場において有資格者の下で各種計測、点検等に携わることで、検査の円滑な実施、塗装基準への確実な適合、品質管理の向上等に繋がることが期待されています。